長森八海神社の大杉への最後の手当は
土壌の改良工事です。
樹木の生育に関しては土壌を抜きに語れない。。。。
空気、光ももちろん重要な要素ではあるけれど、
木の健全な生育は
木の種類に見合った適質な土があってこそ。。。。。
普段目にする木の枝や葉(地上部)よりも見えない根っこが重要なんです。
大杉の周りの土壌は、
適潤性〜弱湿性の褐色森林土ですが
神社の境内ということから永年にわたり掃いて清められてきたためか
A0層(落ち葉の層)が殆ど無く、
A層(落ち葉の下の土の層)には腐植が浸透していません。
またこの神社は地域の氏神様ではあるものの、訪れる人は少なく
踏圧による土壌の固結は認められないようでした。
ただし、境内は雨が降っても滞水することは無く
通水性は良いように見えますが、
すぐ近所で造園工事をした際に感じたことは、
この辺の土壌は
固結しやすく、通気不良、通水不良になり易い土ということでした。
そんなことをふまえて
有機質の施用と通気性の向上を目指した
坪穴式の土壌改良を実施しました。
オーガドリルを使って
40cmの深さの穴をあけて
改良材と樹木用固形肥料を混ぜて埋め戻す方法です。
埋め戻す前の状況はこんな感じ・・・・・・(^^)/
このモグラ塚のような状態を攪拌しながら埋め戻して・・・・
仕上がりです ( ^^) _U~~
オーガドリルで穴をあけると心配されるのが根の痛めること。。。
もちろん、穴あけ作業中は
ドリル刃が根に当たったらそこでストップして無理はしていません。
とは言え、細根を傷めてしまうのは避けられません。
そこで、傷めたであろう根の早期生育を図るために
活力剤散布を3回実施しました(作業前に2回、後に1回)
以上3編にわたって書いてきた2019年長森八海神社大杉の延命処置作業は
これで完結です。
これらの延命作業で
我々よりもはるかに長命な樹木が
今後数10年〜100年単位で永く生きていてくれればうれしいと思いつつ
・・・それを確認できないのが少し寂しい。
でもまずは、来年以降の大杉の状態を確認しつつ
生育を見守っていきたいと思ってます。
by みそ
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