2017年03月10日

フラッシュカット

枝 切り方名.bmp

A=スタブカット
B=ナチュラルターゲットカット
C=フラッシュカット

なぜBのナチュラルターゲットカットの位置で切るのが正解なのか
というか話です。

枝 ブランチカラー.bmp

赤く塗った部分に注目です!

よく見ると赤色下側の部分は膨らんでいます。
実際の木でも
殆どこのような形状をしています(中には例外もあるようですが)

この部分は枝に繋がる組織と枝より上の幹に繋がる組織が混在しており、
枝のように見えるけど、実は幹でもあるんです。

因みにこの赤色の部分はブランチカラーと呼んでいます。


*ブランチカラーだったりスタブカットだったり横文字ばっかりですが、樹木医の学問は比較的新しい分野なので
多分日本名がついてないんでしょう。
ほんと歳とってから長ったらしい横文字覚えるのも大変で、
なんとかして欲しいって
思ってます(余談ですが 笑)


この図でもう少し説明します。

枝 枯易い個所.bmp

実は厳密な意味で本来の枝というのは、
青色のところになります。(胴吹き枝は違いますが・・たぶんです)
幹が細いときに枝の分化が始まり、
木の生長ととも枝と幹が太くなり
枝の付け根がだんだん幹の中心から離れていくのでこのような形態になるんです。


先ほど書いたように青の部分は本来の枝で、
枝のように見えるそれ以外の部分は、枝であり、幹であるという
両方の組織が混在している部分になります。

従って、もしフラッシュカット(緑の線でカット)をすると
枝を切っただけでなく、
幹の組織まで傷つけることになってしまいます。


そして幹が傷ついた赤色のところでは、

本来の枝の部分よりも病原菌(主に菌類)の侵入の危険性が増え
枯死、腐朽の危険にさらされてしまいます。
(枝の部分は病原菌が幹に侵入し難いような防御反応が起こるのです)

数年後、樹皮により切り口が覆われて塞がったとしても
時すでに遅し!

実は赤色のとこから菌が幹に侵入して内部が腐朽なんて事も

そんな風になっては
木としては困ってしまいます。


ただしこの度は
太い枝を落とす際の解説です。

もし鋸やチェンソーを使わずに剪定バサミで切れるような
胴吹の細い枝の場合には、それ程神経質にならなくても大丈夫でしょう。

フラッシュカットしても
切り口はすぐに塞がるでしょうし
樹木へのダメージも少ないと思います。

ただし細い枝でも
Aスタブカットはダメですよ。
なんてったって
景観上悪すぎます。


次回は
Aの位置、スタブカットがなぜダメか(見た目以外に)をお伝えします。

(基本、ブログは携帯で書いているので
長〜い文章は苦手
細切れですみません)


by みそ










posted by みそ at 13:08| Comment(0) | 樹木医

2017年03月01日

枝の落とし方

太い枝の「落とし方」を紹介します。

そうそう、まず言葉からちょっとこだわって見ました。

普段枝を切り落とすことを
「切る」、「抜く」などと言いますが、植木屋的には「抜く」がぴったりでしょうか。
混み合った枝々の中から
その1本の枝を(複数の場合もありますが)見定めて抜いてやって
姿・形を整える・・・職人っぽいですね


「落とす」・・・私が思うに林業っぽい感じがします。
強い意思をもって不要な枝を切って落とす!!!
みたいな

そして「切る」ですと
もうバツバツと切っちゃうぞ!!!
みたいなイメージを感じてしまって、スタブカット(後述しますが切り残しの事です)を連想しちゃうというか。

この度は
どの枝を切って、どれを残すか?
という話ではなく(抜き方)
1本の枝を切り落とす方法についての話なので、
「枝落とし方」でいきたいと思います。

(ま、私の主観なので異論噴出の場合はご容赦を・・・)

と言うことで、「枝の落とし方」の本題です


枝 切り順.bmp

まあこれは植木屋のイロハのイだと思うのですが、


枝を落とす際には一旦長めに切ってから(2の位置)
正式な位置(3の位置)で仕上げる2段階が基本です。

さらに2で切る際に、下側の皮が幹まで剥けないように1の受けを入れるので
計3箇所を切るのが通常の流れとなります。

ただし
枝の太さや長さによっては
1のウケを省いちゃうこともありますけど


逆に言うと
枝が太かったり長かったりする場合は、1のウケを入れておかないと
2の位置で切ってる途中で下側の皮が剥ける可能性が大ということですね。



さて、樹木医的枝の落とし方で重要なのは
3の切る箇所です。

枝 切り方名.bmp

枝を落とす際には上の図の3つの位置が想定されますが、我々はそれぞれ以下のように呼んでいます。

A=スタブカット
B=ナチュラルターゲットカット
C=フラッシュカット


このうちの正しい切り位置はBのナチュラルターゲットカットです。

まず植木屋的にもAのスタブカットはダメですね。
見栄えからしてNGってのがわかります。
もし、お宅に手入れに来ている植木屋さんがスタブカットしているようなら
考えものです。


(ま、そんな植木屋さんはほとんどいないと思いますけど・・・)




次回からは
なぜAやCがダメでBのナチュラルターゲットカットが正解なのか?
樹木医的に解説したいと思います

by みそ

posted by みそ at 10:31| Comment(0) | 樹木医